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神さまの憐れみ


2022年5月8日 メッセージ要約

創世記19章15~29節 *1 

 先週はアブラハムの祈りから「祈りについて」学びました。祈りは祈りの行為そのものも大切ですが、祈った後に神様がこの祈りを受け取ってくださり、そして祈った方向に事が進むと信じる信仰が大切であることをお話ししました。


アブラハムはロトの救いのために一生懸命に祈りました。しかし、アブラハムが目にした光景は、ロトが住んでいた町から上がる大きな煙です。アブラハムの祈りは届きませんでした。しかし、アブラハムが見えていな所で神様は働いておられます。今朝はそのことに目を留めたいと思います。

 

 アブラハムの祈りは神様の行動を促します。16節。「彼はためらっていた。するとその人たちは、彼の手と、二人の娘の手をつかんだ。これは、彼に対する主のあわれみによることである。その人たちは、彼を連れ出し、町の外で一息つかせた。」とあります。御使いたちは、ロトに告げます。13節。あなたの住んでいる町を滅ぼします。しかし、16節を見ますと、ロト家族にはそれが本当のことのようには受け取れませんでした。ロトはためらっていました。さらにロトの婿たちには、悪い冗談のように思われた。とあります。14節。


 つまり、神様の警告を信じることができませんでした。しかし、アブラハムは18章を見ますと、神様がおっしゃることは実際に起こる事であると信じて、必死でとりなしの祈りをしています。


 東日本大震災で多くの方々が、「津波が来る」と警報が発令されているにも関わらず、逃げなかった、あるいは逃げ遅れました。どうしてでしょうか?


愛するご家族を失った方が、そのことを10年間考えて書いた記事です。


「『もしもは、いつもの中にある』と、この10年間で気付きました。何事もない時にどう準備すればいいのか。避難することは、この裏山をちょっとだけ登ればよかっただけのこと。大事なのはいざという時に、『避難するスイッチ』が入れやすくなっているかどうかなんです。」と。


「避難するスイッチ」興味深い言葉です。「逃げる」スイッチが入っていた人は逃げることができた。しかし、スイッチが入らなければ残念ながら、多くの人が声をかけても、家族が大声で怒鳴っても、逃げられなかったそうです。


 Ⅱペテロ2:7には「不道徳な者たちの放縦なふるまいによって悩まされていた正しい人、ロトを救いだされました。」とあります。ペテロは、ロトは悩みながらソドムとゴモラに住んでいたと言っています。


若い頃からアブラハムと旅をし、アブラハムの姿を見、祈りの姿勢を見てきました。ですから、ロトは父なる神様のことはよく知っていました。そして、ロトの心にアブアハムの信仰は深く刻まれていました。


 ロトは御使いが言われたこと「この町を滅ぼす。・・」ことは本当にそうなると知っていたと推察します。なぜならアブラハムの信仰はロトには伝わっていたからです。しかし、16節では「ためらっていた」とあります。つまり、「スイッチが入らなかった」のです。知ってはいたがスイッチが入らなかった・・とは・・どういうことでしょうか?


 私たちは、今、素晴らしい文明・文化の中にいます。飛行機で短時間で、地球の後ろの国に行くこともできます。スマホもどんどん進化しています。5Gが出て来ています。医療も再生医療といって、今まで治療が困難といわれていたものが、治療できるようになりました。  

さらに、パソコン1台あれば、世界中の情報を調べることができます。私たちが今、生活している日本はとても良い国です。様々な課題はありますが・・盤石のように思えます。食に飢えることはありません。治安も悪くはない。戦争もない。とても良い国に生きています。


 教会学校に通っていたお友達は聖書の知識は入っています。あるいは再臨を知っている子どもたちも少なくはないと思います。私たちもそうです。知っていはいます・・・でも、残念ながら「スイッチ」は入らいない可能性があります。なぜか、それは、本当のことだとは思えないからです。今、生きている時代があまりにも豊かで素晴らしいからです。ソドムとゴモラもそうでした。


 私たちは、祈らなければいけません。何を祈るか?彼らのスイッチが入るようにではなくて、「神様のあわれみを」です。16節、彼はためらっていた。するとその人たちは、彼の手と彼の妻の手と、二人の娘の手をつかんだ。これは、彼に対する主のあわれみによることである。29節。神が低地の町々を滅ぼしたとき、神はアブラハムを覚えておられました。


 そして、先週学びましたように、祈っても効かれないのではなくて、神様は必ず憐れんでくださると信じて祈りたいと思います。


ヤコブ書1章5節。あなたがたのうちに、知恵の欠けている人がいるなら、その人は、だれにでも惜しみなく、とがめることなく与えてくださる神に求めなさい。そうすれば与えられます。ただし、少しも疑わずに、信じて求めなさい。疑う人は、風に吹かれて揺れ動く大波のようです。その人は主から何かをいただけるとは思ってはなりません。・・


神様は私たちの祈りを聴いてくださり、あわれんでくださると信じて祈り続けましょう。





*1創世記19章15~29節


19:15 夜が明けるころ、御使いたちはロトを促して言った。「さあ立って、あなたの妻と、ここにいるふたりの娘たちを連れて行きなさい。さもないと、あなたはこの町の咎のために滅ぼし尽くされてしまおう。」

19:16 しかし彼はためらっていた。すると、その人たちは彼の手と彼の妻の手と、ふたりの娘の手をつかんだ。──【主】の彼に対するあわれみによる。そして彼らを連れ出し、町の外に置いた。

19:17 彼らを外のほうに連れ出したとき、そのひとりは言った。「いのちがけで逃げなさい。うしろを振り返ってはいけない。この低地のどこででも立ち止まってはならない。山に逃げなさい。さもないと滅ぼされてしまう。」

19:18 ロトは彼らに言った。「主よ。どうか、そんなことになりませんように。

19:19 ご覧ください。このしもべはあなたの心にかない、あなたは私のいのちを救って大きな恵みを与えてくださいました。しかし、私は、山に逃げることができません。わざわいが追いついて、たぶん私は死ぬでしょう。

19:20 ご覧ください。あそこの町は、のがれるのに近いのです。しかもあんなに小さいのです。どうか、あそこに逃げさせてください。あんなに小さいではありませんか。私のいのちを生かしてください。」

19:21 その人は彼に言った。「よろしい。わたしはこのことでも、あなたの願いを入れ、あなたの言うその町を滅ぼすまい。

19:22 急いでそこへのがれなさい。あなたがあそこに入るまでは、わたしは何もできないから。」それゆえ、その町の名はツォアルと呼ばれた。

19:23 太陽が地上に上ったころ、ロトはツォアルに着いた。

19:24 そのとき、【主】はソドムとゴモラの上に、硫黄の火を天の【主】のところから降らせ、

19:25 これらの町々と低地全体と、その町々の住民と、その地の植物をみな滅ぼされた。

19:26 ロトのうしろにいた彼の妻は、振り返ったので、塩の柱になってしまった。

19:27 翌朝早く、アブラハムは、かつて【主】の前に立ったあの場所に行った。

19:28 彼がソドムとゴモラのほう、それに低地の全地方を見おろすと、見よ、まるでかまどの煙のようにその地の煙が立ち上っていた。

19:29 こうして、神が低地の町々を滅ぼされたとき、神はアブラハムを覚えておられた。それで、ロトが住んでいた町々を滅ぼされたとき、神はロトをその破壊の中からのがれさせた。


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