信じることで働く神の力
2021年1月10日
マルコの福音書5 章 35 43 節
ヤイロの娘は、とても愛らしい小さな娘です。将来は明るく、素敵な未来が待っています。ところが、大きな病に襲われます。明るい家庭に暗い無言の時が流れています。しかし、そこに一筋の明るい光が差します。「イエス様が近くに来られた」という情報。ヤイロは慌てて、家を飛び出し、血眼になってイエス様を探します。人の目を気にせずに、イエス様を見つけると、土下座をして必死にお願いをします。走ってきたので、 呼吸が整わずに何を言っているのか、分かりません。
ようやく聞き取れたその言葉は「私の小さな娘が死にかけています。・・どうかおいでになって、娘の上に手を置いて下さい。」何人の医者に診てもらっても、治らない病が「イエス様なら、治せる」とヤイロは思い、心臓が止まるのも恐れずに走り続けてきました。イエス様はヤイロと娘がいる家に行きます。ヤイロの信仰をイエス様はしっかりと受け取りました。
しかし、悲しい知らせがヤイロに入ります。ヤイロは、足を止めます。知らせを持ってきた人はヤイロに言います。「これ以上、イエス様を煩わす必要はありません。すべてが終わりました。」と。ヤイロの足は止まったままです。しかし、イエス様の足はなお、すべてが終わったヤイロの家に進んで行きます。しかも、ペテロ、ヤコブ、ヨハネだけを選別して、進みます。そして、こうおっしゃいます。「恐れないで、ただ信じていなさい。」このイエス様のおことばは何を意味されるのでしょうか。
① 止まらずに信じる
イエス様の足が進んでいる間、私たちは信じることを止めてはいけません。光が見えない からと言って、イエス様を信じることを止めることは愚の骨頂です。つまり、この上 も なく愚かなことです。緊急事態宣言が出ました。もしかすると、 2021 年も教会の正常な働きが出来なくなるかもしれません。会堂に皆さんと集まって、集会が出来ない状態が続きます。しかし、私たちは、イエス様について行くことを止めません。どうしてでしょうか。止めたならば、イエス様の御業を見ることができなくなります。
ある人がとても高価なハンカチを買いました。ところが、このハンカチにいくら洗ってもおちないシミがついてしまいました。その人は、このハンカチはもう使えないと思い捨てようとしました。 ところが、ラスキンという有名な芸術家がそのハンカチをもらいました。そして、数日後、落ちないシミを中心として、この上なく複雑で美しい、見たこともない模様が描 かれ て 、持ち主に返しました。
信じるとは、困難な中にあっても、イエス様について行くことです。
2021 年、動画を見ている皆さんも、会堂に集まっている私たちも、そして、まだお会いしていない、この年加わってくださる方も含めて、どんなに、つらい、悲しい情報が入って来ても、イエス様について行くことを決意したいと思います。
② 落ち着いて、希望を持って信じる
39節のイエス様のことばに注目しましょう。
「どうして取り乱したり、泣いたりしているのですか。その子は死んだのではありません。眠っているのです。」イエス様のおことばで す。信じられないほど、驚く言葉です。「眠っているのです」と。
40節では、人々はあざ笑ったとあります。
イエス様の御業を妨げるもの、それは、取り乱すこと、そして、イエス様のことばをあざ笑う態度です。私たち、人にはイエス様のなさることが理解できないことが多くあります。しかし、落ち着いて、静かに、イエス様のおことばをあざ笑うことなく、むしろ、「どんな意味があるのか?」と深く思いめぐらすことは信仰を養うことになります。
③ その結果
信じることを病めず、どんなに状況が悪くなっても、落ち着いて、静かに、あざ笑うことな く、イエス様について行きましょう。その結果、イエス様の不思議を、みわざを見ることができます。 40 節をご覧ください。「人々はイエスをあざ笑った。しかし、イエスは皆を外に連れ出し、子どもの父と母と、ご自分の供の者たちだけを連れて・・」とあります。
イエス様のみわざを見ることができたのは、ヤイロと奥さん、ペテロとヤコブとヨハネだけです。その他の人たちは、イエス様について行くことが出来ませんでした。
しかし、イエス様に落ち着いて、静かに、希望を持ってついてく人には驚くべきイエス様のみわざを見ます。
「タリタ、クム。」訳すと、「少女よ、あなたに言う。起きなさい。」と。
すると、少女はすぐに起き上がり、歩き始めた。彼女は12 歳であった。
それを見るや、人々は口もきけないほどに驚いた。・・・いかがでしょうか。私たちはイエス様を本当のところ 信じているでしょうか。また、あざ笑っていないでしょうか。
コロナ禍の中、確信に満ちたイエス様について行き、慌てず、落ち着いて、希望を持って、信じられないようなイエス様のことばを信じる時、イエス様は私たちを招いてくださいます。
さあ、あなたもこの部屋に入りなさい。不思議を見せてあげましょうと。
皆さんはどちらを選びますか。・・
お祈り致します。
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