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アブラムの嘘


2022年2月13日 メッセージ要約

創世記12章5節~13章4節 *1


アブラムは神様を真実な方と信じてウルからカナンに向かいます。神様はアブラムを祝福し大いなるものとすると宣言します。そして、カナンの地に信仰をもって出発し、カナン人の宗教の中、神様の約束を確認するための祭壇を築きます。神様の約束の場所であった、カナンの地に飢饉が起こります。私たちも信仰をもってクリスチャン生涯を始めます。神様の約束をいただいて出発したその旅にも大きな試練や困難があります。アブラハムは約束の地から離れて、食料を求めエジプトに向かいます。エジプトは世界4大文明の一つです。今までも見たこともない、発展した都市、人々、をアブラムは目の当たりにしたことでしょう。さらに、人々の目を引くサライの美しさ。カナンで祭壇を立てたアブラムの信仰は失われてはいなかったとは思いますが、すべてのことに圧倒されたのではないでしょうか。

 当時、大きな権力をもっていたエジプトの最高指導者フォラオ。サライの美しさゆえに、アブラムは身の危険を感じます。当時、既婚者であってもフォラオの目に留まればその女性は呼び寄せられます。そして、夫は殺されることが日常のエジプトでした。それが、11~14節に書かれています。アブラムは、サライを自分の妹と証言します。しかし、これは完全な嘘ではなく、アブラムとサライは異母兄弟でした。噓ではありませんが、夫婦生活がある事からすれば、嘘になります。

 しかし、私たちがアブラムと同じ立場にたったなら皆さんどうされるでしょうか?ここでアブラムが神様に助けを求めた、あるいは徹夜で祈ったという記事は聖書にありません。

 アブラムは、神様は真実であり約束を必ず成就する力がある事を信じています。しかし、圧倒的なエジプトの力に信仰的に考えることが難しかったと思われます。

 

チェンバース著「ホーリネスと人間性」という本があります。

「聖霊は弱さや虚弱性を持った私たちを助けてくださるのです。」という一文があります。弱さや虚弱性とは何でしょうか?

判断の誤り、御霊に満たされた人々の間に見られる調和の欠如、肉体的完全の欠如(ゲッセマネの園で眠ってしまう弟子たち、疲れ、病気、障害、老い、等々)行いや訓練の完全の欠如(努力しても目標に届かないこと、怠慢、等)、誘惑を受けること、否定的感情(いらだち、心配、怒り、不満等)、成熟が欠けていること(感情の訓練の欠如、非聖書的な信念、間違った信仰の概念、等) 生理的衝動の保存(食欲、睡眠欲、性の衝動は信仰をもってもとり去られないこと)等があります。対策がかかれています。字が大きくて読みやすい本です。お勧めの一冊です。


① 信仰と人間性は共存します。弱さは信仰が足りないからではありません。アブラムも私たちも弱さを抱えています。

② 人間性、弱さを理解することが求められます。私たちは、人の弱さをみて性急に判断することは危険です。(例えば、あの人は信仰が足りないとか、何か悪いことをした結果だとか、きよめが徹底してない、と考えることは聖霊の働きとは真逆の方向に導かれます。自分を特別な位置に置いて人を裁きやすくなります。そこに調和は生まれず、分断へと導かれていきます。私たちは人の弱さをお互いに理解することが求められます。忍耐も必要です。

③ しかし、弱さは聖霊によって変えられていきます。ガラテヤ5:22~26節。互いに祈り合いましょう。ここに信仰を働かせましょう。

④ 失敗したら祭壇に戻りましょう。創世記13:4アブラムは祭壇まで戻り主の御名を呼び求めました。

⑤ こんな弱さをもつアブラムを神様は祝福してくださった。

ⅰ創世記12:17 神様はサライをフォラオから守られた。

ⅱ創世記12:16 アブラムを経済的にも祝福された。

神様は私たちの弱さをよくご存じで、その上でアブラムを祝福し、導くお方です。信仰の父と言われたアブラムも弱さを抱えた人でした。私たちも弱さに負けずに聖霊様に信らして生きましょう。そして、人を裁かず、忍耐し、理解していきましょう。神様は上田教会を必ず祝福してくださいます。


*1 創世記 12章5節~13章4節

12:5 アブラムは妻のサライと、おいのロトと、彼らが得たすべての財産と、ハランで加えられた人々を伴い、カナンの地に行こうとして出発した。こうして彼らはカナンの地に入った。

12:6 アブラムはその地を通って行き、シェケムの場、モレの樫の木のところまで来た。当時、その地にはカナン人がいた。

12:7 そのころ、【主】がアブラムに現れ、そして「あなたの子孫に、わたしはこの地を与える」と仰せられた。アブラムは自分に現れてくださった【主】のために、そこに祭壇を築いた。

12:8 彼はそこからベテルの東にある山のほうに移動して天幕を張った。西にはベテル、東にはアイがあった。彼は【主】のため、そこに祭壇を築き、【主】の御名によって祈った。

12:9 それから、アブラムはなおも進んで、ネゲブのほうへと旅を続けた。

12:10 さて、この地にはききんがあったので、アブラムはエジプトのほうにしばらく滞在するために、下って行った。この地のききんは激しかったからである。

12:11 彼はエジプトに近づき、そこに入ろうとするとき、妻のサライに言った。「聞いておくれ。あなたが見目麗しい女だということを私は知っている。

12:12 エジプト人は、あなたを見るようになると、この女は彼の妻だと言って、私を殺すが、あなたは生かしておくだろう。

12:13 どうか、私の妹だと言ってくれ。そうすれば、あなたのおかげで私にも良くしてくれ、あなたのおかげで私は生きのびるだろう。」

12:14 アブラムがエジプトに入って行くと、エジプト人は、その女が非常に美しいのを見た。

12:15 パロの高官たちが彼女を見て、パロに彼女を推賞したので、彼女はパロの宮廷に召し入れられた。

12:16 パロは彼女のために、アブラムによくしてやり、それでアブラムは羊の群れ、牛の群れ、ろば、それに男女の奴隷、雌ロバ、ラクダを所有するようになった。

12:17 しかし、【主】はアブラムの妻サライのことで、パロと、その家をひどい災害で痛めつけた。

12:18 そこでパロはアブラムを呼び寄せて言った。「あなたは私にいったい何ということをしたのか。なぜ彼女があなたの妻であることを、告げなかったのか。

12:19 なぜ彼女があなたの妹だと言ったのか。だから、私は彼女を私の妻として召し入れていた。しかし、さあ今、あなたの妻を連れて行きなさい。」

12:20 パロはアブラムについて部下に命じた。彼らは彼を、彼の妻と、彼のすべての所有物とともに送り出した。

13:1 それで、アブラムは、エジプトを出て、ネゲブに上った。彼と、妻のサライと、すべての所有物と、ロトもいっしょであった。

13:2 アブラムは家畜と銀と金とに非常に富んでいた。

13:3 彼はネゲブから旅を続けて、ベテルまで、すなわち、ベテルとアイの間で、初めに天幕を張った所まで来た。

13:4 そこは彼が以前に築いた祭壇の場所である。その所でアブラムは、【主】の御名によって祈った。

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